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2010年12月13日 (月)

オフィスって何だろう?〜会計事務所のノマドワークスタイル〜

先日フリージャーナリストである佐々木俊尚氏が書かれた「仕事をするのにオフィスはいらない」という本を読みました。

この本でノマドワークスタイルとは特定のオフィスを仕事場とせず、遊牧民(ノマド)のように場所を転々としながら仕事を行うという働き方である定義されています。

また佐々木氏はブロードバンド、サードプレイス、クラウドサービスをノマドワークスタイルを支えるインフラであると位置付けています。

※ブロードバンド:クラウドにアクセスするための高速インターネット回線、サードプレイス:発想力・創造力を向上させる仕事場や自宅以外の第3の場所、クラウドサービス:情報・データの保管・ソフトの提供等のweb上で提供されるサービス

確かに、ipadやネットブックなどの端末の性能向上、無線LANなどの回線速度の高速化によりモバイルインターネットが普及した今日、仕事場というのは急速にその意味を失いつつあるように思います。

それは仕事の内容自体が事務処理能力ではなく、発想力・創造力を必要としたものに変化しつつあることを意味しているように思えてなりません。

会計業界にもその波が押し寄せていて、人海戦術が有効だった記帳代行業務は、人件費の安い海外へとシフトし始めています。

税理士などが顧問会社に訪問して仕事を行うスタイルが定着してくるのなら、立派なオフィスは必要ないのかもしれません。

そこで、未来の会計事務所のワークスタイルを妄想してみました。

1)自社で日々の会計処理を行っている会社に税理士が訪問して記帳内容をチェックする。
間違いがあれば訂正し経理社員に伝える。

2)データはブロードバンドで自動的にクラウドにアップロードされる。試算表の作成・経営分析はワンクリックで行え、経営者にipadなどの端末画面を見せながら経営状態、予算執行状況等を説明する。

3)税務申告は会社の空いている机を借りて作業する。
必要な資料は全て会社に保管されているから資料確認もスムーズ。
税務ソフトも会計ソフトと同様クラウドサービスで提供されており、申告に必要なデータは会計ソフトから取り込むことができる。

4)よほど難しい申告でなければ、1、2時間あれば税額が確定できる(もちろん毎月キチンと会計処理が行われている前提)。インターネットで税制の確認も可能なので、分からないことがあってもその場で確認が可能。

5)税額確定したら経営者に納税額の説明・資金繰りの相談。
OKが出たらそのままe-tax、eltaxで申告データを税務署等に送信。すぐに受信通知が返ってくるので、申告データとともに電子データで控えを顧問会社に渡す。

6)納税も申告時にダイレクト納付で設定をしておけば、納付期日に顧問会社の銀行口座から自動引き落としがされる。なので納付書の作成も不要。

ということで、一部妄想も入っていますが、紙も全然使わないし、郵送もしなくていいから事務所に一旦戻って、といったことも無くなり会計事務所の仕事が非常に効率的になると思います。

今現在のネックとしては、まだまだ満足できるレベルのクラウド機能がある会計、税務ソフトが(それなりの値段で)普及していない点と、まだ都道府県の中にはeltaxにより電子申告・電子申請サービスが提供されていない地方公共団体があるということでしょうか。

これらの問題がクリアできれば、オフィスを持たない会計事務所が実現する日は近いと思います。
会計事務所の三大経費は家賃、ソフト代、人件費ですから。

ただ個人事業のお客さんの中には「来ていらん。こっちから行くわ」とおしっしゃられる方もいるので、中々悩ましいところです。。

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